経済早期回復は困難、MASの見解

4月29日、MAS(シンガポール通貨金融庁)は、シンガポールの深刻な景気後退がピークを過ぎたとしても、今後の景気回復は非常に緩やかで、これまでの経済危機のあとに見られた早期回復は期待できないとの見解を示した。

また、新型インフルエンザが、SARSがそうであったように、経済に大きな打撃を落とす要因にもなりうるとMASは付け加えた。

各企業が売上の減少とともに雇用数を調節することは十分考えられ、MASは年末までの失業率が過去最悪のものとなると予想している。MOM(人材開発省)がまとめたところによると、シンガポールの失業率は先月、この5年間で最悪の4.8%を記録した。

MASは「世界的にみると経済回復の兆しが少しみられるようだが、依然、平均値を下回る経済指標から抜け出せないでいる。諸外国でこのような状況が続けば、シンガポールの経済成長も潜在的なものを下回ることになる」と警告した。

ただ、国際経済動向の影響を受けやすいが、同時に、世界経済が回復すれば、ほかの国より回復も早いという期待感もある。

未成年者の喫煙が増加

健康促進委員会の調査報告によると、シンガポールでの喫煙者数は2004年から2007年にかけて微増したことが明らかになった。特に18歳から29歳の若い世代の喫煙者の割合は2004年から約5%伸びて17.2%となり、なかでも未成年者の喫煙が増加傾向にある。

シンガポール政府は、未成年者の喫煙を問題視して、2002年には10本入りパックの販売を禁止したり、違法行為にたいしての罰金を重く設定して、対策に講じてきた。その結果、2001年から2004年には若い世代の喫煙者の割合を15.7%から12.3%に減少。

健康促進委員会は、これまでの喫煙による害を強調したりするようなキャンペーンのかわりに、禁煙することによって得られる利点―たとえば、禁煙すればその分のお金を必要なものに使うことができる―を強調していく考えがあるようだ。理由としては若い世代は長期的なダメージよりも目の前の利点をdより意識する傾向があるからだという。また、禁煙キャンペーンの一つとしてMSNなどの人気ウェブサイトで禁煙を促すメッセージなどを掲載する。

今週金曜日からは、喫煙で捕まった未成年者は、初犯の場合、オンラインで質問に答えたり、禁煙を促すビデオなどを見ることを義務付けられる。 未成年の喫煙者に対する罰金は常習犯で300Sドルまでとされているが、実情では30Sドルですまされるケースがほとんどである。

エリザベス病院の呼吸生理学者は「重い罰金を科すばかりでなく、小売業者が消費者の年齢を確認せずにたばこを販売していることを取り締まるべきだ」と述べている。

豚インフルエンザ、空港での監視強化

豚インフルエンザが人から人への感染が確認され、シンガポール政府は空港での入国管理などを強化するとともに感染予防への強化が急がれている。

チャンギ空港では4月26日夜11時からサーモグラフィーを使った体温測定カメラを設置され、感染例が報告された米国からの入国者への監視を開始した。27日午前8時からは全ターミナルにカメラを設置し、すべての入国者を監視が始まった。

新型肺炎SARSの苦い経験があるシンガポールでは、コー・ブンワン保健相が感染予防策を強化する方針を表明。豚インフルエンザの感染を短時間で調べる検査キットを早急に開発する。豚インフルエンザにも有効といわれるタミフルの在庫は確保してある模様。

WHO(世界保健機関)では、6段階に設定されている警戒レベルの引き上げを検討中であり、最もレベルの高いパンデミック(世界的大流行)も十分考えられるウィルスであると警戒している。

出産休暇の助成金、払い戻し時期を変更

出産休暇の助成金の一部を企業が受け取けとる時期が見直された。来月以降、雇用主側は女性従業員が出産休暇を消化する前に政府に助成金の一部を払い戻してもらえることになる。

雇用主側は女性従業員が与えられている16週間の出産休暇のうち半分を消化したところで、一時金の請求ができる。助成金の残りはすべての出産休暇が消化されたところで請求することとなる。

支払に関する変更は雇用主側からの意見に反映したもの。これまでの案では、出産後、助成金を払い戻してもらうまでに1年もかかることがあり、キャッシュフローの問題を抱えていた。昨日、支払に関する変更が公表され、ビビアン・バラクリシュナン
社会開発・青年スポーツ相は、これで雇用者にも公平なシステムになるだろうと述べた。

政府はこれまでにも、子どもの欲しい女性に対して雇用者側がサポートできるよに促してきたが、これまでのシステムでは、中小企業が妊婦に対して差別的な扱いをすることがあった。

シンガポールでは出生率の低下が著しく、社会問題にもなっている。現在の出生率は1.29と極めて低い状態で、政府は景気低迷のなかでも夫婦が子供を作ることを引き続き奨励している。

スポーツハブの建設計画に遅れ

国立競技場跡地に建設予定のスポーツハブが金融危機のあおりで建設計画が暗礁に乗り上げていることが分かった。建設費用18.7億Sドルといわれるスポーツハブ建設の入札を落札した合弁企業SSHC(Singapore Sports Hub Consortium)の建設部門に携わるDragage Singapore責任者が昨日明らかにしたもの。

Dragage Singaporeは「デザイン等の計画は進んでいて、いつでも工事に着工できる状態ではあるが、資金面の問題を政府と一緒に解決していく要用がある。ただし、この金融危機は一時的なものである。」と述べている。

合弁企業SSHCの資産運用担当会社United PremasもDragage Singaporeに同調するように、現時点での資金確保が極めて難しい状況であること述べている。

ロンドンに拠点を置く、インフラストラクチャー機関紙によると、SSHCの金融アドバイザーである大手HSBS銀行は資金繰りのため10から12の銀行に協力を呼びかけているという。ただ、どの銀行もスポーツハブ計画に対して、2億Sドル以上の融資はできないと述べている。

これに対し、HSBSや財務省は具体的なコメントは控えているが、HSBSは政府とは密な協力体制のもと現在も協議中であることを強調している。

スポーツハブはスポーツ施設と商業施設が統合され、55000人収容のスタジアム、水泳競技場、レジャー、ショッピング、食事施設などを有し、2011年末に完成予定とされている。2013年の東南アジア大会ではホスト国としてスポーツハブが大会運営上大きな役割を果たすものとして期待されている。

EP/PR申請の関係書類

KAMOBSのこぼれ話 Vol.21

EPやPRの申請代行をさせていただいている関係で、MOMやICAに出向くことがよくある。

個人的な感覚で言わせていただくのなら、どちらの申請も金銭的なサポートやある程度の収入が確保できていると証明できれば、意外とすんなり認可されることが多いような気がする。 もちろん提出を義務付けられている書類あるいはそれらをサポートする書類がそろっていればの話であるが・・・・・・。

たとえば、EPの申請であれば会社の資本金がいくらなのか、EP保持者のPR申請であれば本人の収入がいくらなのかが大きなポイントになってくる。

会社の場合、設立後初めて外国人を採用するためEPを申請するのだが、会社が多くの資本金を用意した時は、MOMの処理が早い! 日本円で4000万近く用意した会社では申請者が2週間ぐらいでEPを取得できたケースもある。

逆に申請者の学歴・職歴にはケチのつけようがないのに、会社の資本金が少なかったことから、なかなか取得に至らなかったケースもある(あとで資本金を増やしたら、EPがすぐにとれた)。

PRの申請では、申請者の給料証明が不可欠。ここがはっきりしていないとPR取得に躓く場合が多い。過去3年間の税金関係の書類と最近6カ月の給与明細の提出が義務付けられているのもそのため。給与明細に関しては、今いくらの収入が保証されているのかを見られるので、仮に通帳を持って行って、残高の証明をしても役に立たない。

ただ、申請時点で何か問題がありそうだと思った時は、補助するレターを用意することが必要だと思う。場合によっては、その場でレターを書かされ、四苦八苦している外国人をたまに見かける。

辞書をもっていなかったのか、なかなか英文で書けずに、担当者から冷たい目で見られる申請者もいる。特に書類は全て窓口にて提出することになっているPR申請では、書類不備でもたもたしている外国人も少なからずいる。

PR申請の依頼があったときは、できるだけ多くの関係書類を用意する。いろんな場面を想定して予め用意するわけだが、窓口の担当者によって提出すべき関係書類の数も違ってくる。担当者の性格が細かいか否か! それを見極めるために早めに受付をすませ各窓口担当者をチェック。

20近くの窓口があるなか、自分の中でランク付けをする。単純に厄介でなさそうな担当者からA,B,Cに分けるだけだが、自慢ではないが、これがよく当たる。自分のクライアントのキューナンバーと窓口の番号が電光掲示板に点滅すると、瞬時に念のため作成した書類を選び出す。この窓口ならこれだけの書類でいいと判断して。

運がよければ、指定の申請書と提出を義務づけられている書類だけですむ。もちろん時間も短い。さあ、次回の申請は5月19日。すでに書類作成に取り掛かっている。いろんな場面を想定して・・・・・・。

不動産市況、回復は来年後半

不動産仲介大手のDTZは、不動産市況の回復は来年後半以降になるとの見通しを明らかにした。住宅価格はすでに下落傾向にあるが、この傾向は2010年前半まで続くと予想している。

DTZは、株価指数のSTI(ストレーツ・タイムズ指数)とURA Index(都市再開発庁の集合住宅価格指数)の関連性について研究してきており、株式市場の下落や回復などの動きが不動産市況に反映されるのは3ヵ月から12ヵ月以降になってからであるというレポートをまとめている。

例えば、最近の例として、STIは2007年の第3四半期をピークに下落したが、URA Indexはその9ヵ月後の2008年第2四半期にピークを迎えた。DTZの調査部は、「STIが経済に対する市民の見解を反映している以上、景気好転の明らかな兆候がないと、STIも回復しない」とコメントしている。

今年第1四半期の新築住宅販売戸数は2,660件と昨年同販売戸数の62%を記録した。ただし、DMG & Partners証券の投資アナリストは過去の経済危機が6四半期から8四半期続いたというこれまでの流れからしても、今回の金融危機からはまだその半分の期間しか経っていないとし、楽観的な見方を否定している。

食品のファクトリーアウトレットが人気

WoodlandsやJurongといった工場地帯で、食品のファクトリーアウトレットが人気になっている。 低価格で新鮮な商品を提供していることから1年前に比べ、客数が激増している。

調査を行った地元紙ストレ-ツ・タイムズによると、多くのファクトリーアウトレットでは、宣伝費用もかけずに口コミで広がり、客の数を伸ばしているという。 たとえばSenoko Fishery Portでは今年に入り客数が30%増え、1日に400人が来店するようになった。

また利用客からは、工場地帯まで足を踏み入れる必要があるが、道沿いに車を止めることができ、駐車場にも困らないと意外にも好評のようだ。

現在では支払方法が現金だけとなっているが、このまま客数が増えれば、他の支払い方法ができるシステムを導入することを考えているアウトレットもある。

なお、これらファクトリーアウトレットはスーパーマーケットより安く商品を提供しているが、ストレ-ツタイムズ紙のインタビューに地元スーパーマーケットのSheng Siongや生協のFairPriceは現時点で全くビジネスに影響はないと答えている。

シンガポール政府、電気自動車の実用性をテスト

シンガポール政府が全電気自動車の実用性をテストすることになり、早ければ来年早々に実用可能となることがわかった。

シンガポールにはシドニーの電気自動車生産工場、Acceleron EDSの全電気自動車が取り入れられることになっているが、大手の日産、ルノー、フォルクスワーゲンなども参入を予定している。

全電気自動車の特徴は家庭用電気で充電ができること。環境にやさしく、維持費も安くつく。 トヨタカローラサイズの全電気自動車で1kmの走行にかかる費用は現在の電気代に換算すると約5セントでガソリン車の3分の1にあたる。

Acceleron EDSでは販売小売価格が同サイズのガソリン車とくらべS$20,000からS$25,000高くなるだろうと予想。日産、ルノー、フォルクスワーゲンでは具体的な小売価格について言及はしていないが、通常のガソリン車の1.5倍にはなると言われている。

今後、各メーカーは所謂エコカーの購入に際しての税金の減額について政府の援助を必要とすることになる。ルノーや日産ではアイルランド、モナコ、中国をはじめいくつかの国で政府の援助を獲得している。

エコカー販売奨励金としてシンガポールでは追加登録料の40%減額が認められている。

顧客満足度下降、SMUが調査

シンガポールの顧客満足度は、シンガポール人から見ると物足りないもので決して肯定的に思われているものでないという結果が公表された。35000人からのアンケート回収でシンガポール経営大学(SMU)は主要8部門での顧客満足度はすべて下降気味であると公表した。

中でも昨年の観光・宿泊施設のサービスに対する顧客満足度は2007年から2.4ポイント下がって、100ポイント中68.6ポイントとなり最もポイントを下げた部門となった。また飲食店のサービスも2.3ポイント下がり65.4ポイントと低迷。これらの結果は過去2年政府が取り組んできたサービスの向上を目指したプログラムに逆行するかたちとなった。

世界経済フォーラムのグローバルレポートによる顧客満足度の国別ランキングで、シンガポールは2006年の26位から2007年には15位にそして昨年は10位と躍進してきた。

一方、今回のSMUの調査結果に対しては賛否両論で納得していない協会・団体もある。SMUが調査を行った昨年の11月から今年の1月にかけ、シンガポール小売協会は独自で調査を行い、その結果、顧客満足度は2007年の70.87から昨年は73.61に上昇したと発表した。