【シンガポール】 シンガポールの「ビリギャル」も凄い!

KAMOBSこぼれ話 Vol.113

「ビリギャル」という映画がヒットしていると聞く。愚息の部屋には、原作の「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」という長いタイトルの本がある。

この手のサクセスストーリーはどこの国のメディアも好きなようで、5月18日付けの地元紙The Straits Timesでは、本家「ビリギャル」に勝るとも劣らない女の子の話が取り上げられた。彼女の名はアマンダ・チア。今週の木曜日にシンガポール・ポリテクニック(高等技術専門学校)を卒業する20歳の女の子だ。

中学校1,2年時は不良仲間と遊んでばかりで授業もろくに出なかったという彼女。中学2年の学年末テストでは全科目赤点で留年。その後はタバコ・酒に溺れ、しまいには窃盗で警察沙汰に。窃盗で捕まった後、心入れ替えて勉学に勤しんだという。

ポリテクニック(高等専門学校)入学後は栄養学を学ぶ一方で、細胞生物学や免疫学への興味が高まっていったという。そして優秀な成績を残し、シンガポール大学医学部に入学することが決まったようだ。

シンガポールの教育水準は世界1位といわれ、教育を重視した基本姿勢により、後進国から先進国の仲間入りを果たした。

小学校6年生でPSLEと呼ばれる卒業試験があり、その結果によって進学する中学校が決まり、更に中学卒業時にも試験があり、ジュニアカレッジ、ポリテクニック、職業訓練学校にふり分けられる。通常、大学進学者のほとんどはジュニアカレッジ卒業者であり、ポリテクニックから大学へ進学するのは狭き門だ。

いわゆる“落ちこぼれ”にはセカンド・チャンスがほとんどないと言われる環境のなか、一念発起して勉学に励み、大学進学という切符を手にした彼女。写真の顔には、かつての“落ちこぼれ”の“前科者”というイメージはない。そこにあるのは夢と希望に満ちた笑顔!

将来、彼女が医者となったときには、
「中学留年後、タバコ・酒に溺れ、窃盗で警察沙汰になった少女が、心入れ替えて勉学に勤しんでシンガポール大学医学部に入学した話」
という長いタイトルの本が出版されることを、ちょっとだけ期待している。