【シンガポールニュース】食品サンプル製造の岩崎模型、サンプル作りのイベントを開催

食品サンプル製造の岩崎模型製造株式会社(岐阜県郡上市)は11月10日から2日間、シンガポール東急ハンズと提携してサンプル作りのイベントを開催する。

同社は2016年から東南アジア市場を開拓。シンガポールで開催された食品関連見本市Food Japanへの出展を皮切りに、レストラン用ディスプレイなど誘客効果のある「食品サンプル」、「食品サンプルグッズ」、「サンプル作り体験」の売り込みを始めた。

シンガポールでの「サンプル作り体験」は昨年に引き続き、現地東急ハンズ内で開催される。

岩崎模型の食品サンプルは食品サンプルの日本国内シェアNo.1を誇る「いわさきグループ」を通じて、全国各地へ出荷されている。本物の食品のようなリアルな質感が特徴だ。

岐阜県郡上市は「食品サンプルの町」として訪日観光客の間でも認知度が高まっており、小酒井社長もイベントを通じて、レストランや物販店など新たな販路構築と郡上へのインバウンド誘客に繋げたいと述べた。

【東南アジア市場編】 タトゥーと入浴規制について

★訪日外国人の観光誘致を考える Vol.13

正直、東南アジアからの訪日客に同行していてもあまり感じないが、温泉を観光目的として日本にやってくる外国人観光客が増加傾向にあるそうだ。そんな中、タトゥー問題で頭を抱える温泉地が多いという。

8月6日付け産経ニュース(ウェブ)でも、【日本の議論】のなかで、タトゥーのある外国人観光客に対する温泉施設の苦悩ぶりや今後の対処法について意見が述べられていて非常に興味深い。個人的には、明確な情報さえ提供していれば、入浴を拒否するところ、許可するところそれぞれあっていいと思っている。

この記事でも紹介されているが、「タトゥースポット」というウェブサイトをのぞくと、タトゥーがあっても利用できる温泉・銭湯・サウナなどは意外と多いと感じる。現時点で、204の温泉施設や580を超える銭湯の情報が提供されている。

一方で、苦肉の策として、タトゥーをテープで覆い隠せば入浴を認めるという旅館やホテルもあるようだが、いっそうのこと入浴を拒否してもいいのではないかと思ってしまう。街角で見かける体の広範囲がカラフルな若者を見ていると、隠すのにも限界があるような気がしてならない。 

タトゥーをいれている華人系シンガポール人/マレーシア人は多い。タトゥーをファッション感覚でいれているのであれば、そのファッション性を疑わずにはいられないようなカラフルなものも目立つ。幼い顔をしているのに体中が刺青だらけの若者を見かけることも、ここシンガポールでは珍しくなくなった。常夏の国の服装のせいか、むしろ目立つほどだ。

こうした華人系シンガポール人/マレーシア人が日本で温泉を楽しみたいというのなら、残念ながら日本語表示しかないウェブサイトだが、「タトゥースポット」でがんばって情報を収集してもらいたい。

日本への温泉旅行を計画している家内の姪が、一緒に旅行する同僚の何人かがタトゥーを入れているというので、「タトゥースポット」を紹介してやった。どうしても皆で温泉を楽しみたいという彼女から、ちょくちょく翻訳の依頼がある。

日本語のわからないシンガポール人の姪に翻訳料でも請求してやろうか? それともこのウェブサイトの管理人に外国語表示の設定を提案してみようか?

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【東南アジア市場編】 免税店増設は観光誘致策ではない

★訪日外国人の観光誘致を考える Vol.7

訪日外国人の観光誘致を目的とした、政府・自治体による様々な取り組みが継続的に行われている。円安という外的要因はあるが、インバウンド需要を伸ばすことを目的に努力を積み重ねてきたことが、訪日客数の増加に繋がっているのは間違いない。

訪日インバウンド需要の高まりを背景に、訪日外国人の旅行消費額も増加。安倍首相も先月、訪日外国人の観光誘致策の一環として、地方に免税店を増やすと表明したばかりで、今後は免税店の増設が更に加速しそうだ。

免税販売の対象は、昨年10月の消費税法改定により、電化製品やブランド品など加え、食品、飲料、薬品、化粧品などの消耗品まで拡大。大手量販店は、大々的に免税をPRし、外国人観光客の集客に努めている。

ただし、ここでは敢えて、免税店の増設そのものが、外国人観光客を増やす直接的な手法ではないことを強調しておきたい。

外国人観光客の誘致にある程度成功している観光地であれば、免税店を増やすことで得られる利点はあるだろう。商店街全体を免税店とする動きもなど、地域の活性化に繋がる可能性もあるとみている。

一方、極端な言い方になるが、外国人観光客の姿がない地域に設置した免税店など、無用の長物である。そのような地域に免税店を設置しても外国人旅行客を呼び込めはしないだろう。

にもかかわらず、免税店増設が観光誘致策であるかのようにミスリードする情報は少なからずある。 

「うちの地域も、外国人観光客に来てもらいたいので町ぐるみで免税店の申請を検討しています」という内容のメールをいただいた。

「観光誘致でまず大切なのは、他所では感じることのできない魅力ある観光資源のPRなのではないでしょうか」と返事をするのに時間はかからなかった。 

東南アジアの人々が、わざわざ観光で日本にやってくるには、それに相応しい目的があるはずだ。免税店での買い物が目的の観光であれば、もっと近場で免税制度が充実しているシンガポールで十分なはず。そんなことを考えながら、今日はメールをいただいた方と一緒に、「町が誇れる観光資源」について考えている。

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【東南アジア市場編】 夏の商品には暑さ対策の考慮を

★訪日外国人の観光誘致を考える Vol.6

6月を前に、日本各地で30度以上を記録している。7月の出張を考えると既に憂鬱だ。昨年は7月末から1週間ほどの出張で、東京・大阪・京都を回った。暑い日が続き、特に京都のうだるような暑さに閉口した。

京都ではインドネシア人団体客に同行し、観光スポットを回ったが、金閣寺では写真を撮りおわるとすぐに駐車場に向かい、清水寺では暑さと坂道で体が思うように動かず拝観を断念するツアー参加者もいた。

赤道直下のインドネシアは、熱帯性気候に属し、乾季になると非常に蒸し暑い。そんな国からやってきた観光客でさえも、日本の夏の暑さには適わない様子だった。

日本では各地で、外国人観光客向けに、暑さへの対処法を複数の言語で知らせる動きもみられる。とても重要なことだと思う。それと同時に観光誘致の観点からは、旅程の観光スポットに「涼しさを感じさせてくれる場所」を組み入れて、他の商品との差別化を図るのはどうかと考える。

日本人でも、真夏になると涼を求めて避暑地に足を運びたくなる。夏だからこそ味わえる「涼」。各季節の風物詩は四季のない国の人の目にも魅力的に映るだろう。避暑地での夏の風物詩も十分楽しんでもらえると思う。

昨夏、京都の観光スポットで、汗びっしょりになりながら、苦痛な表情を浮かべていた外国人観光客をみて、本当に気の毒に思ったものだ。「夏に日本に来るなら、ここじゃないくて、もっと沢山いいところがありますよ」と、どれほど伝えたかったことか・・・・・・。

「日本は大好きだけど、夏は暑すぎる! 夏以外にお勧めの時期はいつですか?」と、両親とツアーに参加していた華人系インドネシア人3姉妹に聞かれた。ツアーのエスコートとガイドを尻目に、「観光スポットを少し変えるだけで、どの時期でも楽しんでもらえますよ」と、うちわを仰ぎながら回答。

今年の7月も、17日・18日のイドゥル・フィトリ(1436年断食明け)とその前後の政令指定休日の連休を利用して多くのインドネシア人観光客が日本を訪れるだろう。できれば、多くの方々に真夏の涼を感じてもらいたい。

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【東南アジア市場編】 タイトな日程から「ゆっくり」「のんびり」へ

★訪日外国人の観光誘致を考える Vol.5

日本政府観光局(JNTO)が5月20日に発表した4月の訪日外客数は、前年同月比43.3%増の176万4000人で、3ヵ月連続で単月での最高記録を更新した。

東京、富士山、京都、大阪を回る旅程、いわゆるゴールデンルートは、相変わらず東南アジア市場では人気のパッケージツアーとなっているようだ。限られた滞在期間で、出来るだけ多くの観光地を回るという商品は、はじめて日本を訪れる外国人観光客の目から見たら、とても魅力的に映るだろう。

ゴールデンルートは、ツアーを取り扱う代理店が同じであれば、それぞれの観光地で立ち寄るスポットもほぼ同じである。しかし、現実的には全てのスポットに立ち寄ることは非常に厳しい。そこで、過密なスケジュールをどう端折るかは、交通状況や天候などを考慮し、ガイドとエスコートが話し合い決めているケースが多い。

そのせいか、帰国後にツアー内容について旅行代理店にクレームをつける外国人観光客もいるとか。「もう少しゆっくり観光スポットを回りたかった」、「日程表が変更され行きたかったところが行けなかった」、「どこに行っても急がされる」というようなフィードバックも多いようだ。

JNTOの統計でも明らかなように、訪日外客数は増加傾向にあり、ゴールデンルートの観光スポットは、これまで以上に混雑が予想される。マスを対象としたツアーにおいても、多くの観光スポットを次から次に足早に移動するパッケージツアーには限界があるのではないかと思う。

公にされている統計はないと思うが、少なくとも東南アジア諸国(恐らく他の市場も同じだと思うが)から団体ツアーで日本に観光でやってくる旅行者は歩くスピードもやや遅めの年配の方が多い。しかも、敢えて言わせてもらえば、集合時間に遅れることへの罪悪感のない方が多い。

4月上旬、成田空港と関西国際空港の出発ロビーで、インドネシア人・ベトナム人の観光客にゴールデンルートの感想を聞いてみた。
-スケジュールが変更され、行きたいところに行けなかった(インドネシア人)
-後半の京都では、疲れからバスの中で休憩し、金閣寺にも清水寺にも行けなかった(インドネシア人)
-買い物時間が短かった(ベトナム人)
-どこにいっても急いで行動するよう言われた(ベトナム人)
-もっとのんびりしたかった(インドネシア人・ベトナム人)

今後は、東南アジア市場でも「ゆっくり・のんびりしたい」というニーズが高まると予想している。ゴールデンルートでは味わえない「ゆっくり」「のんびり」を強調したツアーを商品化し、各市場にPRする観光誘致も考えていきたい。

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【東南アジア市場編】 団体旅行者の買い物時間

★訪日外国人の観光誘致を考える Vol.2

4月30日に観光庁が発表した1-3月期の一人あたりの旅行支出額をみると、中国が前年比20.9%増加で30万円を超えて他を圧倒。訪日中国人旅行消費額(一人あたりの旅行支出額×訪日外客数)も前年比133.7%増の2,775億円で全体の約40%を占めた。

2015ユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされるだろう(?)「爆買い」については、費目別旅行支出をみれば言葉通りであることが一目瞭然。訪日中国人一人あたりの買い物代は17万6,975円と唯一10万円を超えている! 2番目に多い香港でも7万1,905円だから、抜きん出ていることがわかる。「爆買い」の恩恵を受ける企業にとっては中国人観光客・円安さまさまの状況だ。

東京にやってくる中国人観光客の旅程を見ると、銀座は必ずと言っていいほど組み込まれている。時間も少し長めに取られているような気がするが、ショッピングに夢中の中国人観光客には十分でないのか、バスの運転手や同日の宿泊先に到着が遅れることを電話で伝えるガイドをあちらこちらで見かける。

一方、東南アジアからの団体客の旅程を見ると、銀座は必ずしも旅程に組み込まれてはいないようだ。決して彼らが買い物に興味がないわけではないが、買い物先が銀座である必要はないのだろう。買い物目的としては大阪・心斎橋や御殿場やりんくうのプレミアムアウトレットが定番になっているようだ。

「爆買い」には程遠いが、タイをはじめ東南アジアからの訪日外国人の一人あたりの買い物代も増加している。間違いなく買い物は好きなのである。ただ、これら団体客の旅程をみると1日1日のスケジュールが過密だったり、移動時間が長かったりして、どうみても十分な買い物時間があるとは思えないケースが多い。

昨年、御殿場のプレミアムアウトレットで、帰りがけの団体旅行者に買い物時間について聞いてみたところ、「短すぎて、ちゃんと買い物ができなかった」という回答が非常に多かったのを思い出す。「時間があったら、買いたいものがもっとあったのに・・・・・・」と不満をぶちまけるインドネシア人グループの怒りに満ちた表情が印象的だった。 こうした観光客のフィードバックから、プレミアムアウトレットでは売り上げの取りこぼしが発生していたことが理解できる。

こうした事情を企業が把握し、売り上げの取りこぼしを最小限に抑える対策を打ち出せば、円相場が円安で推移している限り、東南アジアからの訪日外国人1人当たりの買い物代は間違いなく上昇するはずだ。中国人観光客による「爆買い」とまではいかないだろうが、東南アジアから日本を訪れる観光客のspending powerは侮ることができない。

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【東南アジア市場編】 海外市場の旅行形態

★訪日外国人の観光誘致を考える Vol.1

日本政府観光局(JNTO)が4月22日に発表した3月の訪日外客数は、前年同月比45.3%増の152 万6 千人で、初めて単月で150万人を突破。

円安継続、ビザ発給緩和、桜、消費税免税制度の拡大などが主因のようで、4月も引き続き桜を目的とした訪日旅行需要の拡大が見込まれるという。なんと景気のいい話だろうか!

4月10日には「広域観光周遊ルート形成計画」の公募が開始された。増加する訪日外国人旅行者を地方にも呼び寄せ、地域の活性化につなげたいとする地域活性化促進事業だが、考えてみても面白そうな旅程が浮かんでくる。ただ、こういうものも旅行形態を考慮する必要性がありそうだ。

JNTOの統計によれば、シンガポールをはじめとした東南アジアの主要市場のほとんどは旅行形態として個人旅行が多い。個人旅行の外客全体における割合は2012年に61.6%占めていたが、2013年には77.4%と拡大。個別にみても2013年、インドネシア人は80.6%、ベトナム人は81.3%が個人旅行で訪日しており、外客全体の割合を上回っている。つまり個人旅行がトレンドだとみてとれる。広域観光周遊ルートを考えたときも、個人旅行者に対するものであれば選択肢も多くなりそうだ。

こうした事情をどこまで把握しているかわからないが、海外での観光誘致となると少し様子が違うような気がする。シンガポールを含めた海外での促進事業では、現地で開催される旅行見本市に出展する団体を多く見かける。ただ関係者のなかには旅行見本市も多様化する海外旅行のニーズに追いついていけてないのではとの見方がある。個人旅行が増加したことやオンライン旅行予約サイトの台頭により、旅行代理店が集結して開催している旅行見本市が以前ほど魅力的でなくなってしまったのか・・・・・・。

6月のSchool Holidays前になると必ず、1,2件シンガポール人からホテル予約の代行の依頼がある。「エクスペディア」では地方のホテルの情報がなく、日本の(日本語による)オンライン予約サイトに頼らざるを得ないというのが理由のようだ。外国人向けに観光誘致する側も海外市場の旅行形態について、もっと注視すべき時ではなかろうか?

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