「美味しい」「安心・安全」以外の「強み」を

食品の商談会や見本市に出展する企業の商品について、どんなものが受け入れられそうかアドバイスを求められることが多い。 

食品市場の特徴、日本食品の輸入動向、食品の輸入規制、飲食店の進出傾向など一通り説明したあとに、「美味しい」「安心・安全」以外に強みを一つでも持っている商品なら何でもいいのではないかとお話させてもらうことにしている。

出展企業は、日本での主力商品を筆頭に、これから推していきたい新商品など複数の商品を売り込みにくる。商社になると、それぞれが関連性のない商品10品ぐらいをブースのテーブルに並べるケースも少なくない。

商談会では、招待されたバイヤーや小売店・飲食店関係者に、通訳を通して一生懸命出展商品の説明をする参加者の姿がある。商品価格、最小ロット数、賞味期限などの情報提供とともに、「美味しい」以外の強みを説明する参加者も。

期待していた主力商品に対する反応が良かったという喜ぶ参加者もいれば、思わぬ商品が注目を集めたと驚く参加者もいる。

良かれと思って紹介した商品ではなく、なんとなく数的に寂しいから持ってきたという商品が注目されることは少なくない。ただし、注目を集める商品は必ず「美味しい」「安心・安全」以外の強みを持っている。

主力商品でも新商品でもなかった出展商品が、数十秒で調理できるという「強み」が評価され、海外で売られるようになったケースがある。

すでに多くの海外市場では、日本食品は美味しく、基本的に安心・安全だと認知されており、「美味しい」「安心・安全」という枕詞に頼った売り込みにも限界があるような気がする。

海外への売り込みを検討されているメーカー、商社には、商品の持つ強みを今一度、意識していただきたいと思う。