【東南アジア市場編】 観光誘致する側の受け入れ体制

★訪日外国人の観光誘致を考える Vol.8

外国人観光客の急増で関西空港の入国審査が追いついていないようだ。産経ニュースの記事によると、到着から全ての審査が終わるまで2時間もかかった外国人観光客もいたという。

今後は、中国、韓国、台湾からだけでなく、東南アジアからの観光客の増加も見込まれる。また、政府は2020年東京五輪に向け訪日外国人2,000万人の受け入れを目指している。そのような国であれば入国審査ゲートを増設して審査官を増員することぐらい難しくはないはずだ。

このところ、シンガポール、香港、韓国、中東においては、旅客処理能力を高める目的で空港規模が拡大されてる。チャンギ空港では第4ターミナルも完成していないのに、建設が計画されている第5ターミナルの規模拡張の話が持ち上がっているほどだ。

観光誘致で根本的に考えなければいけないことの一つに誘致する側の受け入れ体制がある。観光庁は「平成27年度訪日プロモーション方針」を打ち立てたが、団体ツアーの調査に携わっていると、今回の関西空港の問題をはじめ、宿泊施設の旅客収容能力は十分なのだろうかとか、団体ツアー用の観光バスの数は足りているのだろうかという素朴な疑問を抱いてしまう。

桜シーズン中、タイをはじめインドネシア、ベトナムなど東南アジアの国からも多くの観光客が日本にやってきたが、日本の各旅行代理店はホテルやバスの予約にかなり苦労したようだ。

実際、ゴールデンルート後半2日間の観光スポットが関西エリアであったにもかかわらず、岐阜での宿泊を余儀なくされた団体もあったし、観光バスの確保ができず、宿泊先のホテルの専用バスを利用したというケースもあったほどだ。それもこれも受け入れる側(日本)の需要に対する供給不足が露呈したもの。

日本政府は東南アジアに向けては、複数の国でビザを免除し、訪日への敷居を低くしてきた。また、多くの国(市場)で観光誘致のプロモーションを継続的に行ってきた。しかし、こうした動きに見合う国内の観光地域・観光業界へのサポートは十分だったのだろうか?。

7月はイドゥル・フィトリ(断食明け祝日)からの連休を利用して、多くのインドネシア人の訪日が見込まれる。入国審査に時間がかからないこと、ホテルやバスが問題なく予約されていることを祈っている。

*KAMO CONSULTANCYは東南アジア諸国からの旅行者が求める旅程を考案するインバウンドコンサルタントです