【シンガポールニュース】都市型農業で食料安全保障を強化

~The Straits Times 3月4日~

コー・クーポン通産担当大臣は4日の国会審議で、食料安全保障を強化するため、北部Sungei Kadutに18ヘクタールのAgri-Food Innovation Parkを開設すると発表した。

Agri-Food Innovation Parkは、室内野菜栽培工場、昆虫養殖、家畜肥料製造など、ハイテク農業と研究開発活動を集積する施設で、第1フェーズは2021年までに完了し、その後は拡張される予定。

政府はまた、世界で年間5兆米ドル規模と言われる食品・農業技術市場への参入を志す者に助成金を支給し、最新技術等の教育機会を提供する。農業食品家畜庁(AVA)は、6300万ドルの農業生産性基金(APF)を通じて食料生産の向上を支援するとともに、農家にAVAのアカウントマネージャーを派遣し技術導入や事業開発についてアドバイスする。

高等教育機関も将来の農業を担う若者を教育する上で重要な役割を担っており、Republic Polytechnicでは都市型農業技術の過程を導入。Temasek Polytechnicは、水産養殖のイノベーションセンターを立ち上げ、水産養殖の効率を高めるためのリソース、知的財産、インフラストラクチャ、専門知識を提供する。

政府は農業を新興することで、自給自足率を向上させるだけでなく、シンガポールの農業が抱えてきたスペース不足、労働不足、水不足などを解決するソルーションを海外に提供する域内の農業ハブを目指す。

【シンガポールニュース】 農地入札の契約期間を延長

~Channel NewsAsia 5月9日~

ローレンス・ウォン国家開発相は9日、自身のブログで農産物の生産量を増やすための新技術の導入の必要性に触れ、政府による生産者のサポートを約束した。

生産者が新技術の導入による投資を回収するには長い期間が必要となることを考慮し、農地入札の契約期間をシンガポール農業食品家畜庁(AVA)が2016年6月に発表した10年から20年に引き延ばす。

ブログでは、稚魚を陸上の飼育施設から100メートル離れた海水養殖場に運ぶポンプを導入したことで、100,000匹の稚魚をこれまでの1週間から1日で海水養殖場に放つことに成功した養殖漁業など、新技術の導入によって生産性を高めた事例が紹介された。

同国家開発相は、“経済が発展し都市化が加速しているが、ハイテク農業は今後もシンガポールの重要な役割を担う”と述べた。

【シンガポールニュース】 農業食品家畜庁、福島産食品の輸入解禁へ

5月31日、シンガポールを訪問していた安倍晋三首相との共同記者会見でリー・シェンロン首相は福島県産の食品輸入規制を全面的に解除する意向を示した。

食品輸入を管轄するとシンガポール農業食品家畜庁(AVA)も同日、日本産食品の輸入規制の緩和を発表し、同日付で福島県産食品の輸入が解禁された。

AVAは福島第1原発の放射の漏れ事故後、日本産食品の輸入の監視を強化。 今年初旬、国内における日本産食品の放射能検査のこれまでの結果と日本側の検査で放射能含有率が低レベルで推移していることを考慮し、日本産食品が「安全」であると判断。

今回の食品輸入規制緩和により、福島県産の農産物、牛乳・乳製品、生肉、緑茶と緑茶加工品、米の輸入が許可される。

その他、千葉、 茨城、群馬、神奈川、埼玉、静岡、栃木、東京の農産物、牛乳・乳製品、生肉、緑茶と緑茶加工品、鶏卵の輸入に際しては、放射性物質検査証明が不要となる。

【シンガポールニュース】 静岡県と兵庫県の青果物、AVAが輸入禁止措置撤回

5月16日、シンガポール農業食品家畜庁(AVA)は静岡県産と兵庫県産の青果物の輸入禁止措置を撤回した。

静岡県産の小松菜と、兵庫県産のキャベツから放射能物質が検出されたとして、AVAは両県産の青果物の輸入をそれぞれ3月31日と4月4日に禁止とした。

その後の農林水産省の調べで、輸出業者が、埼玉県で生産された小松菜を誤って静岡県産と、栃木県で生産されたキャベツを誤って兵庫県産と表示したことが判明。

両県で生産された青果物からは、その後も放射能物質は検出されなかったことから、AVAは5月16日付で輸入禁止措置を撤回した。

日本の輸出業者の表示間違いが確認され、輸出再開となるのは、4月15日に輸出禁止措置が撤回された愛媛県産の青果物に次いで2例目となる。

【シンガポールニュース】 安さと品質向上で冷凍食肉の需要増加

冷凍食肉の需要が伸びている。背景として、インフレが続くなか、冷蔵食肉より安価な代替品として購入する消費者が増加していることや、冷凍食肉の品質改善により消費者に受け入れられるようになったことが考えられる。

シンガポールの小売店で販売されている食肉(牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉)は、製造過程やパッキング、また輸送コストなどから、小売価格は圧倒的に冷凍食肉のほうが安く、たとえば、豚肉だと冷蔵で1kgあたり12.5Sドルなのに対して、冷凍では8.8Sドルで販売されている。

過去には品質を問題視する消費者もいたが、冷凍技術の進歩により、冷凍食肉の品質は向上。2008年にはFrozen Meat Public Education Programmenにより冷凍食肉を奨励する動きも、需要増加の要因だと指摘される。また、共働きの家庭では、賞味期限を気にしなくてはならない冷蔵食肉が敬遠される傾向もあると言われている。

食肉輸入業社のアングリス(Angliss)では、冷凍食肉の売り上げが前年比で5~15%増加。地場大手スーパーマーケットのFairPriceでもこの2年間で売り上げは10%伸びているようだ。

シンガポール農業食品家畜庁(AVA)の統計によると、冷凍牛肉の輸入量は2005年の16,600トンに対し、2010年は27,600トンと70%増、、冷凍豚肉の輸入量も5年間で59%伸びた。冷凍羊肉と冷凍鶏肉はそれぞれ15%増。

【シンガポールニュース】 食の安全守られず、摘発された輸入業者数増加

海外からの食品への需要が高まるなか、禁止された食品を持ち込み摘発された輸入業者数が増加している。

輸入違反行為としては、四半期ベースで2007年に176件摘発されていたが、昨年は件数も219件に増加した。

持ち込まれた違反食品は、着色剤を含むティーパック、漂白された小麦粉、大量の防腐剤を含むコーディアルなど様々。

輸入する業者は食品規定法(Food Regulation Act)に準拠する食品のみの輸入が認可されており、農業食品家畜庁(AVA)は輸入されたもののランダム・サンプルを汚染物質混入などないか検査を行う。

違法食品については、海外の信用できないサプライアーの行為、輸入業者の知識不足、チェック体制の怠慢などがあげられる。

最近ではマコーミックのフレンチオニオンディップがサルモネラ菌汚染の疑いがあり、店頭から取り除かれた。2008年には禁止されているホウ酸が含まれたギョーザをタイから輸入した業者にS$2800の罰金が科せられた。

加工食の輸入量は2007年の269万8千トンから2009年には313万4千トンに増加。輸入業者の数も2005年の7601人から昨年は70%増の13,068人となった。

違法加工食品を水際で食い止め食の安全を確保するためにAVAは輸入業者や製造業者への指導を強化している。

【シンガポールニュース】 需要高まる季節限定の外国産農産物

シンガポールで外国産農産物の需要が高まっている。南米ボリビア産のアチャチャ(Achacha), ブラジル産アサイベリー、イタリア産のイタリアンブラッドオレンジなど、これまであまり馴染みのなかった季節限定の果物も店頭に並ぶ。

地場のスーパーマーケットFairPriceでは2年前と比べ、季節限定の外国産農産物の輸入が20%増加し、10年前と比較して実に60%増加しているという。

同じくCold StrageとJason Market Placeではここ最近新たにドーナツピーチやフレッシュフィグ(Fresh Fig)とともにフランスの海岸で採取できるアイスサラダ(ice salad)を売り込んでいる。販売する新しい食材は2年前と比較して15%増加している。

10年前に15種類ほどの季節ものの外国産農産物を輸入していた地場大手青果物輸入業者Ban Choon Marketingは、現在日本の金柑、アプリウム、キウイベリーなどを含む50種類を輸入している。

昨年、小さな食品輸入会社のGarnet and Peridotが抗酸化作用を有することで世界中で人気となったアサイベリー製品の最初の輸入を手がけた。農業食品家畜庁(AVA)の統計によるとアサイベリーの輸入量は2008年の280kgから現在は711kgに増加。

こうした農産物の輸入増加は自由貿易の合意、外国産農産物の商業化、低輸送料などによる。自由貿易による関税撤廃や航空会社の価格競争で野菜や果物が以前より安く輸入できるようになった。

Ban Choon Marketingのタン・チンヒアン社長は果物1トンあたりの輸入コストは10年前より30%減少していると見ている。

Cold StrageとJason Market Placeのチェーンを経営するDairy Farmは外国産農産物への需要が高まっているのは、業者が生産量を伸ばしていったことに起因すると考えている。例えば、アチャチャは比較的少量しか生産されなかったものが、現在では商業用にオーストラリアで大量生産されている。

また、シンガポールにおける外国産農産物への需要が高まりについて、シンガポール人が海外旅行する機会が増え、現地の食材を口にすることや、テレビの料理番組などで有名シェフが食材を紹介することなども理由としてあげられている。